バックナンバーはこちら

today&tomorrow

What's New in DesignWare IP?

2017 Aug Summer vol.107

IoT SoCへの組込みに最適なBluetooth 5 対応IP

Ron Lowman, Technical Marketing Manager, Synopsys

Bluetooth ICを統合することの利点

これまで、BluetoothはWiFiやその他の無線テクノロジを組み合わせたコンボ・チップセットの形でシステムに実装されていました。これらの実装のほとんどはデュアル モード(Bluetooth Low EnergyとクラシックBluetooth)のコンボ無線チップセットでしたが、最近では消費電力、プロセス・ノード・アライメント、性能面でのメリットを考慮してBluetooth Low Energy仕様のみをサポートしたソリューションを1つのモノリシック・システムに完全に統合する動きが急速に進んでいます。たとえば最近のMCUはBluetooth Low Energy IPをチップセットに取り込んだものが増えています。USB 2.0同様、Bluetooth Low Energyも今後ほとんどのMCUソリューションに事実上の標準機能として採用されるようになるのは間違いないでしょう。こうしたBluetoothの統合において特に重要な役割を果たすのが、55 nmや40 nmといった超低消費電力のプロセスです。

Bluetooth Low Energy仕様および新たに発表されたBluetooth 5は、802.15.4無線規格やセルラーIoTなどの類似ソリューションと競合、共存しながら市場全体の活性化へとつながっていくことが予想されます。このため、Bluetooth Low Energyとその他の特定用途向け低消費電力無線ソリューションを統合したマルチプロトコル・チップセットを開発する動きが急速に台頭しています。これにより、エンド・アプリケーションは従来の無線テクノロジを利用しながら新しい機能と高いインターオペラビリティを備えたBluetooth Low Energyも同時に利用できるようになります。

無線テクノロジをシングルチップSoCに統合すると、消費電力、コスト、面積、レイテンシの低減などのメリットが得られます。消費電力とレイテンシの改善以外にも、無線機能を統合するとチップセットが完全に不要になるためパッケージング・コストと必要なパッド数が削減され、電源管理IPの重複も解消される利点があります。たとえばワイヤレス・ネットワーク・プロセッサを追加した場合に比べると、SoCのパッケージング・コストを0.15ドル以上、パッド数を20~30程度削減できます。更に電源管理の重複がなくなり、PCB面積も縮小されるため、システム全体で非常に大きなコスト削減効果が期待できます。

DesignWare Bluetooth Low Energy IP

無線テクノロジをシングルチップSoCに統合するには、消費電力、性能、面積を最適化したIPが必要です。シノプシスはWiFi、LTE、5G、802.15.4、Bluetoothテクノロジ向けに、幅広い無線およびアナログIPをご提供しています。これには、最適化したアナログ・フロントエンド、データ・コンバータ、およびBluetooth 5に対応したPHYとリンク層を含む完全なBluetooth Low Energy IPソリューションが含まれます。また、シノプシスはBluetooth Low Energy IPなどのペリフェラルの密結合をサポートしたDesignWare ARC®プロセッサもご提供しており、これによりゲート数、消費電力、システム・レイテンシの削減など無線機能の更なる最適化が可能です。

DesignWare Bluetooth Low Energy Link Layer IP はデータ暗号化および真性乱数生成の機能を備えており、セキュアな無線接続が可能です。このIPは1つのインスタンシエーションで最大8つまで同時接続をサポートし、サードパーティのソフトウェア・スタックおよびプロセッサとのインターオペラビリティも検証されています。DesignWare Bluetooth Low Energy PHY IPは1 V未満の電源電圧で動作するため長時間のバッテリ動作が可能です。また、LDO、DC-DC PMU、オンチップ・トランシーバ・マッチング・ネットワーク、シングル・ピンtoアンテナ・インターフェイスを内蔵しており、部品コストを削減してシステム設計および統合を簡略化できます。このPHYは55 nmおよび40 nmプロセス・テクノロジに対応しており、先端プロセスによる消費電力、面積、性能のメリットを手にすることができます。

デザインの成功には包括的なバリデーションが欠かせません。DesignWare Bluetooth Low Energy IPはBluetooth SIGの認証を取得しており、完全なデザイン検証フロー、PVT(電力、電圧、温度)コーナーの完全な特性評価、エコシステムとのインターオペラビリティを含む徹底的なバリデーションが完了しています。

無線テクノロジをワンチップのIoT SoCに統合することにより、消費電力、性能、コストの面で大きな利点が得られます。シノプシスはIoT向けSoCに効率的な無線接続を追加するシリコン実証済みのIPと高度なノウハウをご提供しており、これまで多くのデザインを成功させてきた実績があります。

カテゴリートップ